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<<< まちを元気にする達人たちFILE003 雫 真由美 >>>
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| ■あくまで真摯に、ステンドグラスと付き合う ステンドグラスと聞いてまず思い出すのは、ロマンティックな装飾窓や神々しい壁画・・・・・・。光の差込み方によってその表情を変え、見ているだけで荘厳な気持ちになれるぁとは思うものの、そもそも宗教的なその芸術の“深さ”みたいなものに、思わず敷居の高さを感じてしまう。 だからこそ、「本当のステンドっていうのはねぇ」と気さくに、そして身近にその楽しさを教えてくれるカルチャー教室があるならば、足を運んでみたくなりませんか? |
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| 北区立中央公園文化センターで毎週水曜日に開催されている、雫 真由美さんによるステンドグラス教室。教室と言うよりむしろ「同じ趣味を持つ者同士のための共同作業場」といった印象。それもそのはず、まずは雫さんご自身がステンドグラスを心から楽しみ、「教える」という行為を超えて生徒さんと、そして作品づくりと向き合っているから。 | ||||||||
| 「そもそもあまり人に『教える』のは得意ではないし(笑)、自分を先生とも思っていません。自分より人生経験の豊富な方々もたくさんいらっしゃるし、私にとってはステンドを愛する人たちと共に勉強していくってスタンスなんです。それが心地いい。」と、あくまで自然体。 皆を前に黒板を使って説明なんてことはせずに、ひとりひとりに、ひとつひとつの作品ときちんと向かい合う姿から、ステンドグラスへの愛情を感じた。 |
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| ■ステンドグラス作りはまさに、“ガラスのパッチワーク” 教室での生徒さんたちは、思い思いに自分の作品づくりに熱中したり、休憩を取っておしゃべりに花を咲かせたり、とにかく楽しげな雰囲気。一方で、楽しいながらも正確で緻密な作業工程のステンドグラス作りは、「忍耐力(努力)と体力が全て」と雫さん。 |
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| 「ステンドグラスはまるでガラスのパッチワークです。ガラスを選び、出来上がりのイメージをふくらませながら、その組合せを考え作品として仕上げていくのです。道のりは遠いけど、達成感は凄い。出来上がった作品に光を通し、オリジナルな何かを感じる瞬間が最高です。 想像できるでしょ?」 | ||||||||
| ヨーロッパで生まれたステンドグラス、和衷テイストのステンドもある。写真は雫さんの作品で、渋沢栄一の80歳の誕生日に贈られた建物に入っているステンドグラスのレプリカ。
958ピースを超えるガラスのパッチワーク。 |
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| ■インスピレーションは生活の中から。ステンドグラスでなんでも作れる! ストイックに「何かを仕上げなければ」と頑張ることも大切だけど、まずはステンドグラスを心から楽しんで、気持ちを注ぐ。そうしないと、本当によい作品は生まれない。もともと趣味で始めたステステンドグラス、この14年間で、生活の中心ともいえるほどの存在に。何かを好きになり、没頭するというのは当たり前の方程式。でも、あるレベルにまで到達するためには、才能、費やした時間やお金、努力といった色々なファクターが必要となってくる。それを、こんなにも自然体でクリアしてのける雫さん、結局最後は、「ステンドグラスへの愛情が全て」ということ。 現在は、ステンドグラス教室を開催したり、自分の作品作りをしたりする生活の中、時間を見つけて海外で絵付けの勉強をするため“短期留学”するなど、自分磨きの努力も忘れない。「ステンドグラスに役立つものであるならば、何でも貪欲に吸収していこうと。私の場合、作品作りのインスピレーションの源は、生活そのものの中から生まれてくることが多いのです。たとえば先日行われた『未季会』という作品展に出品した「best」という作品は、文字通り洋服のベストのランプなのですが、セーターをランプで作ってみたいというアイディアと、冬季オリンピックの開会式を見ていて思いついた「ベストを尽くす」というフレーズがマッチングして、「vest」ならぬ「best」が生まれたのです。ステンドグラスは、何でも表現できます。奥が深くて行き着くところがない。光の屈折や、自分の心の状態によっても、その見え方が全く変わってくる。それが最大の魅力ですね。」 雫さんの作品「best」からは、そこにかけた愛情の深さとBestを尽くしたという結晶が、光にあたって輝いていた。 |
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| ■未来系ステンドグラスとは? ステンドグラスは敷居が高くてどこかとっつきにくいというイメージを、一変してしまう雫さんの作品。従来の枠や形式にこだわらず、どんなことからもステンドグラスにしてしまおうという姿勢からくる新しさが、作品をひと味違ったものとして輝かせているから。そんな雫さんの夢は、鋳物×ステンドグラスというような、斬新な組合せによって生まれる芸術。「パブリック・アートにも興味があるし、とにかく新しくて楽しいことを、貪欲にやっていきたい!」と、ステンドグラスに負けない光を、雫さんは放っていた。 |
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取材/文 佐藤有香
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雫 真由美(しずく・まゆみ) ステンドグラスとの付き合いは1984年から。趣味で始めて今では教室の先生/アーティストとして活躍している。最近の作品は、渋沢栄一の渋沢史料館に展示されているレプリカや、JR相模湖駅構内に飾られているステンドグラス。いずれもその色使いとカッティング技術、全体のバランスが素晴らしい。
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