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<<< まちを元気にする達人たちFILE043 酒井智子 >>>
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時に、アーティスティックな作品に没頭する。 時に、とてもシンプルな、つかい勝手の良い作品だって作る。正反対の創作スタイル。 ある時は「アーティスト」で、またある時は「先生」。 彼女にとってのものづくりとは、本来「自由でいてわがままである」ことだ。 「純粋に『陶芸』を楽しみ続けながら、ステキなおばさんになりたいの…」。 どこか懐かしい、土の香に包まれながら、酒井さんのお話を聞いた。 ■陶芸家へ… 「秘密の基地」。公園の隅や団地の影に、隠れ家の様な小屋を作ったりした子供時代の記憶がある人は少なくないだろう。 酒井さんもそんな思い出を持つ一人だった。 「なんでも‘つくる’ことが好きだったの…。絵は苦手だったけど…」 陶芸は、何かのTV番組でみて漠然と気になっていた。高校を卒業する頃には、趣味でやっていきたいと思うようになる。 芸術系ではない大学に進むつもりが、美大へ進む友人に声をかけられたのきっかけだった。 「大学でそんな勉強ができるとは知らなかった…」
■陶芸教室から…
酒井さん自身は、その二つの間でなんとかバランスを取ることに今でも苦心を続けている。 売れる作品=自分の作りたいもの、ではない。 「自分でご飯を作り、器を使うようになって初めて気づいたの…。あ、私の器って使いにくい(笑)」 しかし、使いやすく売りやすいものばかりではつまらない、逆に自分が満足するだけの創作だけやっていても続かないのだ。 「シンプルな作品、そしてごてごて(詰め込みの意)した作品の間で頭の中が二つに割れているの(笑)でも、両方勉強なのです」
酒井さんのその話は、芸術・表現に携わる人間の普遍的なテーマでもあるのだろう。 それを自覚し「アート」と「商品」の間で酒井さんは必死に、また素直に「ものづくり」と向かい合う。 「今が一番難しい時期かもしれない…、でも『ものづくり』とは、本来‘わがまま’なこと。自分の好きでやっている、ということは絶えず忘れずにいます」
■夢… 「すてきに年をとって、ステキなおばさんになりたいの。自分の創作もそれに平行していけばいい…。若い時には通らねばいけない道があって、それから現実を背負う世代になる。でも、またそこからが始りで、50・60代になってもまた新しく始められるような自分にとっての『陶芸』がある。そんな感じでステキに年を重ねていければ…、そう!ミックジャガーみたいにいつまでも!!」 「陶芸」と「自分の人生」にひたむきに謙虚に語るお姿が印象に残る。 そして、なによりも元気だった。酒井さんの、真剣に素直に「ものづくり」に立ち向かうその姿勢が、いつまでも新鮮で溌剌としていられるエネルギーの源であるに違いない。
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取材・文 栗山 宗大 |
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