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<<< まちを元気にする達人たちFILE062 中村憲治>>>
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豊川興業株式会社・明豊建設株式会社の代表取締役、中村社長にお話を伺った。 豊川興業株式会社は、大正6年(1917年)築炉・煉瓦積工事・セメント二次製品製造を目的にその前進が創業。昭和30年(1955年)に改組以来、生コンクリートをも併せ製造している。 ■この業界に入るきっかけは? 大学卒業後、東京都立大学でコンクリートの研究室に5年在籍する。 その後、土木工学を専攻していた知識を活かして仕事を始めることも、頭をよぎらない訳ではなかったが。 当時は、現在のように「リース」という認識が非常に薄かった。設備投資から始めると、多大な経費が必要となる。 では、どこから足場作りをすればよいか?を思案。 また、土木建築の世界の規則の一つに、会社は同じ場所で2年以上の実績を持っていなければ、入札に参加出来ないことを知る。 現場から見積もりまで、全てのノウハウを会得するため、知人の紹介である会社に3年間の期限付きでお世話になることを決める。 建設業の世界では、資格(一級建築技師)の有無が大きく左右することを、ここで知る。 そして、中村社長の短くも内容の濃い3年間が終った。 昭和55年 明豊建設株式会社創立 ここから、中村社長の新たなる挑戦が始まった・・・ て槌で叩いて行く。
■創立当初、最も困難だったことは? 建設会社を設立したものの、もともとのバックグラウンドは技術的なこと。 営業のことは全く知らなかった中村社長。だから、やはりお客さんの獲得にはかなり頭をひねり、実際、困難だったらしい。営業についてのノウハウ本を数冊読むものの、それは、現実とはかけ離れたもので、全くと言っていいほど訳に立たなかった。そこで、中村社長の行き着いた結論は…「私という人間を見てもらわなければ先に進まない」ということ。 建設業は、何もない場所に形あるものを作り上げる。ということは、私という人間を信用してもらうしか方法がない、と悟った。その信用を勝ち取ることが、中村流営業。信用が得られなければ、自分の努力・実力不足と捉え、前進あるのみだった。そこに行き着くまでに、約2年の歳月が流れた。結局ね、大学で勉強した知識なんてのは、社会では全くといっていい程約には立たないのですよ。大学に行く目的は・・・勉強しているという自体が、頭の訓練だと思ってるんですよ。頭脳の訓練をする場、つまり、物事を懸命に考える事の大切さを知る場が、大学であって。そこで専攻した学問が、世に出て役に立つとは思わない。多くの人と接することによって、狭義であった自分の考えを広義に変えてくれる。また、間口を広げて様々な人と付きあえば、十人十色、様々な見方があることを思い知らされる。それが、大学で学ぶ事だと思っています。右脳は感覚、左脳は図式的なことと大きく分けると、それらのバランスをとることが、人間のキャパシティを広げることになる。ということを持論としていた、中村社長だからこそ中村流営業を確立させ、困難であったお客さんの信頼を勝ち得たに違いない。 ■この仕事の魅力は? 「中村さんに任せます」と言う言葉を耳にした時だね。 つまり、これは、私の人間性を信頼されたのだ、と捉えていましたからね。と、中村社長。現在は、建設業界も日本の経済全体もとてもスローになってきて、難しい岐路ではありますね。中途半端なテナントを建てると、返って不利益になる時代ですよ。 ■豊川興業株式会社について コンクリート業界では、確かな実績と大手ゼネコンからの注文を受ける会社でありながら。大学卒業後、すぐにでも就職は可能であったはず。しかし、あえて自分で会社を設立し未知なる世界へ挑戦したのは「何をするにも、まず、自分で事業を成してみよ」という、豊川興業株式会社の社長、つまり、中村社長の父親の言葉があったからだという。 5年前から、本格的に、豊川興業株式会社の社長として指揮をとり始めた中村社長。まったくの畑違い。難しい面は多々あるけれど、基本は大学で経験しそして社会で経験した「間口を広げて受け入れる」という考えに帰るという。 次代へ、逞しく快適な環境づくり。 が、基本概念の豊川興業株式会社と、明豊建設株式会社の二足のわらじを履く中村社長の話しは、私にとってとても有意義で、狭義になりつつあった世界を広げてくれた気がした。 |
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取材・文 下瀬 文 |
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